完全失踪日記

Escape from another.

果たして、太宰は雄弁だったのか。映画「人間失格」を観た話

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小栗旬の「太宰」は、よく語った。

 

雄弁ならば小説を書く必要はない。

語ればいいだけだ。

 

実物「太宰治」はどんな人物であったのか?

小説を読む限り、彼は常に周囲の期待を察知し、応えてしまう、人間に思える。

今風に言えば、「空気を読む」ということだ。

それは、自分が空気である、ということである。

 

映画の「太宰」は、美しく語るが、決して断らない。

 

それこそが、彼にとっては「失格」なのである。