貧乏を意識しなければ貧乏でない。(失踪27日目)
子供の頃、我家には拾い物がたくさんあった。
テレビ、ステレオ、勉強机、自転車、は父が拾ってきたものだ。
当時、それを恥ずかしいとは思わなかった。
親にだまされて、近くの畑からミカンやシイタケを盗むことなんて一度や二度ではなかった。盗んだミカンなんか美味しくなかった。
それが結構悲惨な状況だと気づいてくるのは、中学になった頃からだ。
どうやら我家は他と比べてだいぶ違うな、そしてだいぶ貧乏だな、と。
最近、寝る前にその頃のことを思い出す。
なぜだろうか、そうするとよく眠れる。