私的な観劇作法。演劇「小刻みに 戸惑う 神様」を観た話。
観劇の醍醐味は小劇場にある。
舞台と客席とが近接し、境界が曖昧だからだ。
多くの小劇場は自由席で、先着順に席を選ぶことができる。
好みの席を確保するため、開演1時間前には劇場へ行くことにしている。
そして、最前列の右端か左端を選ぶ。
開演まで30分、目を閉じて待つ。
待ちながら、想う。
演劇は虚構で、この世界もまた虚構だ。
虚構と虚構の間に座して、空虚な半生を想う。
人は泣きながら生まれる。
このあほうどもの舞台に引き出されたのが悲しくてな。