いまさら青春かよ。 村上春樹訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」(ライ麦畑でつかまえて)を読んだ話
20歳の頃一度読んだ。
どこが青春小説の名作か、と思った。
面白くもなんともない、記憶しかない。
今さら青春もないだろうが、
村上春樹の翻訳が読みたかったのだ。
主人公は、自分を囲む世界の殆どすべてを否定しながら、逃げ回る。
やり場のない思いを剥き出しにして周りを傷つける。
結局、自分自身も傷つける。
よくないと分かっているが、止められない。
確かに、そういう時があったかもね、と素直に思った。
でも、それは、今さらだから思えることで、
只中に、そうは考えられないな、と思う。
主人公は高校生で、自宅がニューヨーク。
正味2日の逃避旅行中、すごくお金を使う。
ホテルに泊まり、娼婦を買って、レコードを買う。
結局、10万円位。
図書館のヤングコーナーに、健全な本?として、堂々と置いてある。
10代は、この本を読んで何を思う?