岡本太郎記念館を訪ねた。
月曜日に開いている美術館は珍しい。
岡本太郎のアトリエを改築し、作品の展示スペースにしてある。
意図的なのか、説明もなく、雑然と作品が置かれている。
これが、岡本太郎らしい、ということかもしれない。
岡本太郎といえば、太陽の塔だ。
太陽の塔は、力強い。そして、美しい。
対称性に基づくバランスが、塔が放つ美の本質だと思う。
岡本太郎には珍しく、シンメトリーな作品だ。
恐らく、岡本太郎は、シンメトリーを美しいとは思っていなかった。
生々しく躍動する生命そのものが持つ力を美と思っていた。
胴を縦に切り裂く、動脈のような線はシンメトリーではない。